3月に入り春が近づいてきましたが、東北地方の方が雪山で注意してほしい病気。
それが「雪眼炎」です!
雪眼炎とは?
雪眼炎は長時間、紫外線にさらされることによって生じる目の障害で「角膜上皮障害の一種」と言われています。
晴天の雪原などで紫外線を浴びて発症することから、雪眼炎という病名がついており「雪目」とも言われたりしています。
原因は?
雪に反射した紫外線を直接、目に浴びることで発症します。
雪は太陽からの紫外線を強く反射する特性があるので、裸眼だと「雪眼炎」になる危険性が高まります。
雪山では太陽から直接の紫外線はもちろん、雪面から反射される紫外線を合わせると「市街地の約2倍」の紫外線が眼に入ってきます。
※1月でも晴天時なら市街地の4月並み、3月になると7月並みの紫外線量があります。
「ゲレンデがキラキラ輝いて見える」「建物から出た時にすごく眩しく感じる」など、目を自然に薄目にしてしまうのはこのためです。
※雪山だけでなく、太陽の照り返しはアスファルトや海岸の砂浜でも起こるので、冬でなくても注意は必要です。
症状
症状は紫外線を浴びて数時間後「目の痛み」や「充血」「涙眼」など、夜間に寝ていて痛みで目が覚めることもあるほどです。
雪眼炎による角膜損傷は角膜が再生する数日の間に自然に軽減することもあるといわれていますが、具体的な治療としては痛み止めや点眼薬などを使用します。
実は眼の角膜細胞は再生する能力がとても高く程度次第ですが雪眼炎は次の日には回復、痛みが引いていくことが多いです。
しかし、よくある眼のトラブルで目が充血してしまい、充血した眼でさらに強い紫外線を浴び続けると、場合によっては充血の跡が白目に残ってしまい、茶色く日焼けしたような白目になってしまう可能性や、毛細血管の跡が残り白目が再生されることなく一生残ることもあります。
紫外線による眼へのダメージは深刻な為、角膜炎や白内障など重大な目の病気にも繋がる可能性もあるので注意が必要です。
予防
予防として効果的だと言われていることが、雪山などでは紫外線を遮断するためのサングラスやゴーグルを着用することが重要です。
「雪眼炎の予防は単純で、眼に入る紫外線を減らすこと」です。
レンズにUVカット機能があるゴーグルやサングラスを着用するだけで、紫外線をかなり遮断することが可能です。
曇りの日であっても紫外線の影響はあるので、天気にかかわらず紫外線対策をしっかりしましょう。